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TRPG各論第5回「プレイヤー間の共有性」 [TRPG・その他]

規約
・個人名・地名は避ける。

・以下の文は追記・修正を繰り返す。

・新たに追加文を書いたらコメントに入れる。

・第1章、第2章…と続いていくので、興味ある人はちょくちょくチェックして欲しい。

・CM・不都合アリと判断したら即削除

用語解説

◎超基本用語
TRPG(アナログRPG)…テーブルトークRPGのこと。ほとんどがサイコロ・紙・筆記用具・会話で行われる。実は全RPGの祖
TVゲームRPG(デジタルRPG)…家庭用ゲーム機やパソコン等を使用し、一人で楽しむことを主目的としたRPG。日本ではドラクエが代表的。
ネットRPG…色々語弊がある表現だが、上の二つのRPGとの差別化の為。家庭用ゲーム機やPC等を使用し、ネットや通信機能を使って複数人数で楽しむことを主目的としたRPG。ラグナロクオンライン・モンスターハンター等が含まれる。
ダイス(D)…サイコロのこと。六面体を「D6」、10面体を「D10」、六面体二個を「2D6」等と表現する。ダイスを振ることを「ダイスロール」あるいは単に「ロール」と呼ぶ。


◎人を指す用語
PL…全RPGにおける「プレイヤー」の略語。
PC…「プレイヤーキャラクター」の略語。PLが操るゲーム上の分身。TRPGでは基本的に一人のPLに一人のPC。
NPC…「ノンプレイヤーキャラクター」の略語。GMが操るキャラクター全てを指す。街の人から仲間、ラスボスまで全てそう。
GM…TRPG(アナログRPG)における「ゲームマスター」の略語。司会・データ処理・ゲームの進行・調整役。ほとんどのTRPGはコレがいないと開始出来ない。
PL専…プレイヤーしかやらない人のこと。暗に(GMをする)努力を嫌う人、楽なポジションを占有する人など、負のイメージで使われることがある。
吟遊…一人芝居がすぎる人間。主に物語重視するGMに現れやすい。「自分の物語は良いに決まってる」あるいは「他者は物語上信用できない」と思い込んでる事が多い。

◎ルール名称
ロードス…80年代後半から90年代まで、様々なメディアで展開された「ロードス島戦記」のTRPGルール。D10を使う以外、実はかなり手軽なルール
SW…TRPGで90年代前半国内王者で居続け「た」ルール「ソードワールドRPG」の略語。2D6で全て判定できる手軽さが大きく受けた。特に表記が無いときは「初代(1.0)」を指す。近年、「2.0」が出て萌え路線化にロートル達が仰天した。
D&D…TRPGで全世界において王者で居続け「る」ルール「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の略称。完成度がかなり高いらしい。メインで使用するのはD20。様々なバージョンが存在し、同一ゲームとは思えないものも存在する。


◎その他用語
口プロ…「口プロレス(くちぷろれす)」の略。PL・GM等の人対人において、口先の交渉術で相手をやり込める手法。以前はTRPGにおける交渉の主流だったが、PLの発想力・弁舌力にに頼るところが大きく、プレイの幅を狭くする・無駄な時間がかかりすぎる等の理由から近年は排除の方向に向かっている。
シナリオ…TRPGにおける一つの話。連続ドラマの一話分と解釈したほうがよい。一話限りで終わる話を「単発シナリオ」という。
キャンペーン…TRPGにおける連続したシナリオのこと。連続ドラマ全話をさすと解釈したほうがよい。ちなみに「連続シナリオ」とほぼ同義である
リプレイ…TRPGのプレイの模様を録音等で記録し、文書化すること。第三者の目に触れることが可能な一つの方法。チュートリアルとしての役割もあり、書籍も多く発売されている
第一章「ある日断じた。気が付いた。」

1人で遊べるTVゲームRPGとTRPGはどう違うのか?
それを幾度と無く ぽ村 は考えてきた。
…TVやゲーム機をはじめ、機械を使うとかそういう表面上のものではない。

もっと本質的なものだ。

TRPG経験者・そして面白さを見出した者には理解できることだろう。
デジタルRPGとは比べ物にならないほど
データ処理が遅く、
演出の派手さも無く、
親切なガイドも無い、
物語も地味なものが多く、
他人の善性に頼るという不安定なゲームが。
時として、世界を救う壮大な大作TVゲームRPGより面白く感じることがある。

なぜ?
why?
どうして?

何が面白くて、この趣味を続けていられるのか??

困難に突き当たったとき、限界を感じたとき、ある日ふと。
何度考え、何度結論と回答を先送りしたかわからない。

データ処理?
…遅い。戦闘ばかりのシナリオを打てば一度で解る。飽きが早いと。

口プロによる演出?
…想像力かきたてるが、口喧嘩になることも多い。みんなで一つの方向性に向かうのは参加者の善意でしかない。

ガイド?
…GMがソレをやると吟遊呼ばわり。GMが示した確実な回答より、PL達は「不正解の可能性があっても良いから自分で判断・解決させろ」と言う。

物語が派手
…映画・マンガ・小説…ゲームに限らず、そういう話は山ほどある。数時間かけてTRPGでやるより、1・2時間でそれらを鑑賞したほうが効率的で完成度が高い。

他人の善性
…PL・GMとも相手は人間だ。不機嫌な日もある。意地になって対立したり、主観でモノを述べて後先考えずに衝突したりということも当然ある。

TRPGは、こんなに不確定で不安定なゲームだ。

なのになぜ?
ぽ村 はそれを「参加者同士による物語の共有性」にあると、ある日断じた。
他にも色々あるだろうが、コレが一番大きいな…と。

その共有性とは何か、第二章「共有の内容」に続く

第二章「共有の内容」

では共有ってどういうことだろうか?
デジタルゲームであっても同じゲームをやってる人間には話題の共有性がある。
TVゲームRPGだと
「LVOOでクリアした」
「レアアイテムOOOを手に入れた」
「隠しシナリオ発見」等
しかし、多くのTVゲームRPGの場合、それはPL1人が全員をパーティ全員を動かせる前提の話だ。
TVゲームRPGは一人一人がその作品に別々の世界を持ってると思って良い。
ゲームを完結するのも放り出すのも、成長の過程も独断で選択できるからだ。

ネットRPGになって各々が役割分担を行い、独断であるいは1人での進行が難しくなった。
その役割分担は熟練者になるとあ・うんの呼吸で進行できるようになる。
その一体感は非常に魅力的だ。
しかしその役割が主眼としているのは主に「戦闘行為」。
ゲームシステム上の話だ。
望んで物語の役割(例えると物語上の主人公・脇役等)に従事できるわけではない。

どちらも換えがたい長所
そして解決しがたい短所だ。

そこでTRPGの共有性について考えたい
TRPGは職業・能力によってゲームシステム上の役割分担ができる。
これはネットRPGと同じ。
しかし同時に物語上の役割を担うことが出来る。

戦闘ばかりではない。
交渉役・参謀役・主人公役・味方内での相談役・トラブルメーカー・二枚目半…
それこそプレイを阻害しない範囲であれば様々な役割を担える。

TRPGはそういった役割分担した複数のPL達とGMが一つの世界を「共有して」作るゲームだ。
TRPGの「完成された」物語はGMが最初から作ってくるわけではない。
GMに許されるのは「ある程度の筋道」を作ることぐらいだ。
物語として「完成させる」のはPL達の存在と協力が必要不可欠で、
それは大抵事故や誤算や付きまとう。

しかし自分達が作り上げた物語だ。
しかも、リプレイなどの文書に残さない限り、参加者以外の他の誰にも知られることの無い…
言い方は悪いが、その閉鎖した空間での共有性は
マイナーな部類の趣味を持つ人間が、同好の士とめぐり会ったに等しい嬉しさがある。

「自分のものだけ」という、この感覚が嬉しいのだ。

少し話をずらせよう
TVゲームRPGには大作が存在する。
その大作を遊んだ経験は多くの人があるはずだ。
しかしその大作の世界を、「自分の世界」として受け入れられる人はどれほどいるだろうか?

100万も200万も売れたゲームだ。
ゲームをやってる間、間違いなく画面の向こうの大作RPGの世界はプレイヤーのものだ。
しかし一歩現実に戻れば、非常に多くの人々がそのゲームの話をする。
そのなかには
自分よりもやりこんだ人間はいる。
自分よりもこの作品に愛着を持ってる人間も間違いなくいる
自分が良いとな思ったキャラクターを二次創作に登場させる人もいる
自分が受け付けない選択肢を嬉々として選択する者もいる
「あんなゲーム、やる価値の無いクソゲー」と全否定する人もいる
あるいは「オマエのプレイは間違ってる」と、頭ごなしに言ってくる者もいる

結果、大作RPGは多くの意見により削ぎ落とされた「世間の最大公約数的な大作RPGの世界」が刷り込まれ、
「自分の世界」では無くなるのだ。
(やりこむ人々は、愛着もあると思うが、「他の人とは違ったプレイ」あるいは「このゲームをやりつくす」ことでそのゲームを自分の世界にしようとしてるように思えてならない)
ゲームをしている者達が会話をしていても、一体感を得られるとは限らない…というより「自分の考えるあの作品の世界」が否定される可能性がある。
自分の世界でないとなると、余程の愛着が無い限り見限るのが早い。
そして新作のゲームに目が移る…と、思うのだが…

話を戻すと
TRPGはその閉鎖的な共有性ゆえに、そういった自分の世界が削ぎ落とされることが少ない。
あった場面はその場にいる連中のみで相談し選択し解決する。
解釈の齟齬はそこで解消される。
プレイした人々には「自分の世界」だけではなく「自分達が作り上げた世界」が出来上がる。
ゲームの話だけではない
GMやPLが行った行動や台詞・ロールしたサイコロの目・予知してたかのようなGMやPLのアドリブ・雑談の中から飛び出したイかしたギャグ・TRPGに関係なく会場に起こった事件や出来事…
そこに集合して、起こったことさえも愛着や会話のネタになる。

閉鎖的な共有…とは確かに聞こえが悪い。
しかし、これほど数人で会話…それも一つの題材によって盛り上がれるものってあるだろうか?
TRPGの共有性は会話によって創造されていく物語の一体感。
それに尽きるように思えてならない。

…あ。ヤバイ
ここもう書くことが無いw
タグ:TRPG
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コメント 2

ぽ村

前文で挙げた順序が違いますが、ご容赦を…
by ぽ村 (2009-12-23 15:11) 

ぽ村

第二章「共有の内容」をうp

…これココで終了なんだろうかw;
by ぽ村 (2010-05-08 15:06) 

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