糞キットなどと罵声を浴びせたが、このキットのいいところを。
今でもSDのキットなどで見られる「タッチゲート」という方式を採用していたりする。
これは
ランナーからパーツを取り外す際、ニッパーなり代替の爪切り等で切り離さないと綺麗に取れなかったパーツが、手で捥いでも結構綺麗に取れてしまう。
お手軽かつ、刃物の扱いとかをしないで済むという安全面に気を配った技術だ。
バンダイスゲー。
あとちょっとプロポーションが良いかも知れん(好みによるけど)
はい、このキットの良いところお終い。
素性はは言うと、稼働できるのは首と肩の前後スウィングのみ。
肘も膝も手首も足首も…それどころか
股関節も全く動かない
もう作った後は棒立ちさせるしかないレベルのブツ。
AGE以前、ガンダム・ザクⅡ・シャアザクから始まり、種・種死・OOとFGと銘打った可動を殺したキットが少数ながら出ていたんだが、ちゃんと股関節は動くし、どれも安価でジャンクパーツとしてもまぁ使えたんだが、AGEで出たAGシリーズがもうひどいのなんの…
まず値段が高い。
ショッピングセンターのゲームコーナーにあるゲームと連動させるために(当然今は稼働していない)、誰得チップ付属で600円+税!
おめえ・・・
OOとかまでは300円、高くても500円だったんだぞFG…
そして600円って言うと、その後叩き売りされたHGジェノアスカスタム(こっちは傑作キット)が400円程度で売られていた事を考えると…
もう…
なんでヲレはこのキットを選んでしまったの????
という謎に計画後に直面。
その答えを見つけられないまま、5年が経過していましたとさ!!!
まぁいい工作開始。
5年前、当時彼女だった今の嫁、(n‘∀‘)に手伝ってもらいながら、工作を撮影していきます。
えーっと、まずですね。
ヲレの場合、まず箱や組み立て書や完成したキットの写真(素組みの奴が良い)を、じーっと観察します。
「プロポーションで不満が無いか」
「面倒そうな箇所はどこか」
「省力出来そうな箇所は無いか」
と言う事項に注意して、手を加えたいパーツのランナーも観察。
忘れそうならφ(`д´)メモメモ...
要するに「組み立て計画」を立てるんですねー。
面倒ですけど、これやると「必要ない工作」が見えてきたりします。
「ココは仮組み中でも接着できるかな」
とか
「ココは組み立てずに、塗装後に組み立てた方が良いな」
とか、色々見えてくるものがあります。
「なんもん場数踏んだヤツしかわからんだろ( ゚Д゚)ヴォケ!!」
と暖かい罵声も聞こえてきそうですが、初めてや組み立て経験が浅くても、思いつく限りのことをメモして実行していくと、能天気に組み立てるよりかなり良いスキルが身につくと思います。
・・・・昔、就活や勉強でなかなか組み立てる時間がなく、悶えていた時に「せめて観察して少ない組み立て時間を節約しよう」と思いついたこの方法。
結果、モチベーションアップや、改造の事前準備などに大いに役立つ癖になりました。
少ない時間で出来るので、組み立て前に(・д・)ジーッっと見るのもいいのでは?
塗装前提での工作ですが、中性洗剤でランナーごと洗うセオリーを無視して仮組み開始(塗装の障害となる剥離剤の処理はまぁ後程)
切ったパーツのダボの凸部分を斜めにカット。
一度組み立てあと、解体する際にスムーズにいきます。
あとは・・・例え素組みでも、パーツ取り付けを間違えた際も解体を余儀なくされるので、もう儀式と割り切って切っておきますw
お次は小さなパーツや、複雑な形状をしたパーツに多いパーティングライン
(分かりにくいので茶色ペンで目印)
塗装に邪魔なのでこれも落とします。
デザインナイフの刃を立ててカンナ掛け・・・
はい綺麗になりました。
パーツのゲート跡(茶色で目印)も発見次第ナイフで落としておきます。
パーティングラインはとにかく、ゲート跡は素組み派でも落としておいた方がええでよ・・・
放置してたらパーツがかみ合わずに隙間になること多いし…
上の写真の工作は例え仮組み中でもサーチ&デストロイ精神で。
でないと忘れます。
ヲレ的には特にパーティングライン;
仮組みと言ったなありゃ嘘だ
と、接着開始
・・・・いや、「このパーツは改造しても解体はしないな」ってパーツはさっさと接着するんです。
時間もったいないし。
まずはパーツ片側に塗って…
で、教科書的には「反対側のパーツも塗る」なんですけど、
ぽ村 はここで合体w
で、必要なら合わせ目にそって接着剤を塗ります。
この方が合わせ目も隙間も消えやすいんです(※個人の感想です)
ただ、ディティールが細かいパーツでこれをやると、ディティールが溶けて消えてしまうので、「ディティールが少なく、広い面」とかに限るんですが…
ガンプラだと、やはり脚部や腕部・胸部・武器とかになりますかの・・・
で、肩装甲のパーツなんですが、ここも茶色で印している内側の角を軽く削ります。
これは素組み派には必要ない工作ですニャー。
こういう「肩装甲の内側の角」「足首周り内側の角」といった「他のパーツに当たっちゃう・干渉しちゃう箇所」の角や鋭い部分は、塗装後のハゲの原因なので角を落として丸めにしておきます。
これもサーチ&デストロイ精神で。
えー、では続いて肉抜き穴対策を…
肉抜き穴ってのは、パーツ数の節約や軽量化の為に目立たない箇所に穴を開けたりスカスカにしていたりする箇所です。
これが目立たない部分なら良いんですけど、そうでもなかったり、目立たなくてもチラッと見えただけでテンションが落ちてしまうちょっと厄介なヤツです(※個人差がありますw)
特にSD系キットに多い・・・
この肉抜き穴対策の多さが、「SDキットはちゃんと作ると難易度が高い」という格言を生んでいます。
で、このキットで具体的に挙げると下の五か所
コレは仮組みしながらだとタルいので後回し工作ですわ・・・
そしてHGでが3パーツだったビームライフル、これがAGではなんと1パーツ!
写真では伝わらないけど
「薄いいいいいいいいい!!」
実は結構検討したのですが、プラ板で幅増し云々という工作が鼻血出るほど面倒ってのと、面倒のわりに褒めてくれないだろうな…という、コスパ的な思考でこの武器をそのまま改修するのを断念。
新規の銃器を持たせるか、このライフルを改造して他の武器っぽくするか、ジャンクパーツをお相談することにしました。
で、ヲレ式仮組み終了の図
茶色の印が対処すべき場所である合わせ目・肉抜き穴です
じゃあ対処しまーす
実際は接着剤乾かしの為、一日放置しました。
・・・いや実際は12時間くらいが個人的には好きだったりします。
接着剤生乾きの方が合わせ目消しやすい(というか、刃先で削り取りやすい)し・・・
合わせ目には上の腕部のように「真ん中からバッサリ」というタイプじゃない奴もあります。
こういう時は合わせ目を消さずに、茶色の印の方にもスジを入れ、合わせ目と対になるようなディティールのように見せるのも手軽な合わせ目処理です。
・・・目立つランドセルの肉抜き穴から処理そうよかな・・・
最初は安上がりに、下の写真のようにプラ板を切って、ソレで蓋をする感じでいこうと思ったのですが・・・
地味すぎるなと。
そして誰も褒めてくれないだろうな・・・
と、感じたので、余っていた市販パーツを使います。
ランドセルの肉抜き穴に蓋をするように張り付けたところ。
んむ、楽だし
ディティールアップにもなって良い感じっすわw
続いてこの足裏の肉抜き穴。
模型誌とか、教科書的なものだと
「パテで埋めろww」
なんですが、パテ高いじゃん?
準備面倒じゃん?
乾くの時間かかるじゃん?
で、経費節減・時短テクとしてヲレが使ってるのがこの方法
まず要らないランナーを用意
穴に入る程度に切り分けて
肉抜き穴からはみ出さないよに、接着剤付けて投入。
ソコに液状の瞬間接着剤を流し込み
ブシュッと瞬着速乾スプレーを吹けばランナー切り始めてトータル2分で肉抜き穴埋め完了!
同様にシールド内側も!!
このランナー沈める方法、瞬着ではなく、パテでも使えますので活用してください!
で、ここで出てくるであろう素朴な疑問
・なんでランナー切って沈める?
あ、はい。
まず廃品利用ってのと、パテも瞬着も、一度に多く盛ると乾燥後「ヒケ」と呼ばれる体積収縮現象が起こります。
つまり、盛った直後「ちょうど良い」と思った形から、乾燥すると小さくなります。
つまり、ランナーを沈めると、
1、ランナーの体積分だけパテや瞬着を盛らずに済む
2、その分、ヒケが少なくなり、硬化時間も短縮できる
3、パテよりランナーのプラが軽いので軽量化になる
4、廃品で値が張るパテの量を節約できる
と、良い事づくめなんですねー!
で、出てくるであろう素朴な疑問その2
・安上がり言うて瞬着速乾スプレーは高いんじゃ( ゚Д゚)ヴォケ!!
うん高いな!!!(アマゾン価格1350円)
しかしだね、実はこれ、その後安く済むのよ・・・
上で使ってる瞬着、実は100均のモノ。
100均の瞬着は接着力に問題は無いが、換装時に白化と言って周囲を白く汚しまくる。
というか、実は模型用の高価な瞬着でも、多少白化する。
どんな瞬着でも、白化は避けられん。
その瞬着の白化を速乾スプレーは無しにして硬化させてくれる。
瞬着速乾スプレーは、100均の瞬着を即戦力に引き上げてくれるすんごい低価格化するスプレーなのよ!!!
しかも100均の瞬着とセットにすると、靴の修理を始めとしてお家の中の修理や工作に大活躍!!!
しかもスプレーはシュッとヒト吹きで終わりなので、長持ち!
ヲレが買った初代速乾スプレーは月一でプラモ作ってた頃なのに4年持ったわ・・・
4年つうたらオリンピックよ?
リオから東京よ?
お値段以上のパフォーマンス見せてくれるから騙されたと思って使ってみー?
お試しっぽい小型もあるし、(ヲレは小型使った後、すぐ大型買ったw)使ってみいーーーーー???
(;゚∀゚)=3ハァハァ
・・・ここまでセールストークしたんだ。ウェーブさん何かくれ。
ええ、でもしかし、パテ代わりの瞬着ですが、欠点もあります。
欠点1、硬すぎる。
硬化後、デザインナイフの刃が通りません。無理に切ろうとするとケガの元なので棒ヤスリや粗目(400番以下)の紙やすりで地道な削り作業を余儀なくされます。
ゼリー状の瞬着はまだ刃物が通る方なんですが、塊ごとハゲ落ちたり、気泡が残ってスカスカだったりするので、加工前提での使用はオススメではありません。
欠点2、硬すぎる(二回目w)
接着の意味で、です。
パテは硬化後もなんとか剥がしたり、削ったりとリカバリーが利きますが、瞬着はすべてを固めてしまう&プラよりはるかに固いので、無理にリカバリーしようとするとパーツを破壊してしまうことになります。
さらに液状だと流し込みなので、流した先に穴や隙間といった逃げ道があると、そこから垂れて大騒ぎになります。
欠点3、早すぎる
コレはメリットでもあり、デメリットでもあります。
盛ったり埋めたりして、パテなら硬化時間中に色々修正したり形状変更できるんですが、瞬着は瞬間で硬化します。
つまり、失敗した場所に垂らしたり盛るとエライ目に遭います
欠点4、火傷・服の破損
一部のパテでもあるんですけど、瞬着は硬化時に発熱します。
皮膚に垂れて、気づかないまま硬化すると・・・
そして慌てて水で落とそうとしても硬化して皮膚に張り付き、無理にはがすとギャアァァァァ━━━━━━(|||゚Д゚)━━━━━━!!!!!!
ひどいときは血を見ることになりますし、衣類に付いた日には・・・その服、外着にはもう使えなくなるでしょうねー…
ぽ村 もそんなことで家専用になったズボンは二着ほど…
「ならパンツ一丁で工作すればいいじゃん!」
と、パン1で工作してたら太ももを火傷し(アフォ)
さらにお隣のマダムが果物のおすそ分けに来てくれてギャアァァァァ━━━━━━(|||゚Д゚)━━━━━━!!!!!!(アフォフォw)
・・・ええ、瞬着は便利ですが、皆さんどうかパンツ一丁には気を付けてください
と、瞬着のメリデメリ説いたところで、その特性を踏まえた工作をば。
股関節の脚側の肉抜き穴は瞬着では入りにくい構造。さらに奥まったところで盛り付け後のやすり掛けも難しい場所です。
なのでランナー沈めた後、パテで表面をコート。
・・・パテも瞬着も適材適所ということです。
さらに固定型となっている腰のサイドアーマーも隙間があって瞬着注入には向きません。
なのでプラ板で蓋をする形に。
腰アーマー正面からもういっちょ。
腰アーマーは飛び出た部分をニッパーでカットし、ナイフややすりで平面化
いやでもしかし、それでも元パーツとプラ板間に溝があります。
ソコにまたもや瞬着を注入し、硬化スプレーを吹いて棒ヤスリでやすって隙間埋め。
ここでも瞬着大活躍w
・・・これが教科書通りだとパテを流し込んで云々、要らないランナーを接着剤やシンナーで溶かして流し込んで云々…と、これまた時間も金もかかるんですよ・・・
合わせ目消しとか直前のジェノアスカスタムさん
年月が経ったせいか、接着剤塗った部分が黄ばんでますな…
この黄ばみから、素組み派の方には接着を勧めてなかったりします。
素組むなら接着無しで!
ちょうどいいので、この変色した接着剤をすべて消す事を心がけて合わせ目を消します。
うわぁたのしいなぁ
※ヲレはマスキングと合わせ目消しがどうにも嫌いだったりします。
合わせ目消しの方法は・・
ナイフでカンナ掛けしてー
400番くらいのスポンジヤスリで削ってー
で、ここで最初にランナーごと中性洗剤で洗わなかった代わりの事をやります。
上のスポンジヤスリで、塗装する場所を全部ヤスるんです。
すると、剥離剤が剥がれるんですねー
ついでにサフ吹き前の表面処理まで出来るんですねー
でもコレ、塗られた剥離剤が薄いガンプラだから出来る事なんですねー。
他社のプラキット(特に海外メーカー)だと、剥離剤が厚く塗られ過ぎてて、ヤスリでヤスっただけじゃあ落ちないんですねー。
あと
教科書的には1000番を推奨されてるサフ前の表面処理、当然
「400番」って、荒すぎじゃね?
って言われそうですが、スポンジヤスリは400番でも体感は紙ヤスリの800番くらい。
かのMAX渡辺もサフ前は800番使ってて、
「いや、この方がサフ食いつくし、サフも表面ヤスるから塗膜に影響ないでしょw」
って昔言ってました。
で、合わせ目消しましたー。
肉抜き穴埋めて削りましたー
ってジェノアスカスタムがコレ
うん、上のに比べれば随分綺麗な白色になったねー
合わせ目も消えたねー。
塗装に移行するならもうこのままでサフ吹けるねーw
塗装行きたい人はこのままでドーゾ
でもココ、ぽ村ん家なんだよねーwww
んな教科書から手抜きましたw基本?'`ィ'`ィ ┐(´Д`┌やってないのもありますね
なんて教科書読んでる方が良いんですよガンプラテクニックバイブルとか!
コレ↓
というわけで、このクソキットをなんとか格好いいブツに仕上げるげく、ヲレ式改造を次回記事で晒したいと思います。
・・・いつかな・・・?
20周年記念記事?
(ひでぇ・・・)