「のーみそコネコネ」という恐るべき社訓
あの会社消えたんだっけ。

ぽ村 です。

今回は黒部隊シリーズの最終作、「ザクⅢ指揮官用試作機」をご紹介。
制作は11年10月頃~12月。



脳内設定
その男には眼球が無い。
小型のゴーグルが代わりに取り付けられている。

その男の駆るMSのコックピットにモニターは無い。操縦桿さえも。
前世紀を思わせる原始的な端子やコードが、シートの周囲を蛇の生い茂った蔦のように無数に走ってる。

 

 

 

その男は、コクピット内に走るコードの何本かをうなじから生えた端子に接続すると、カメラ周りを始めとして機体の調整を始めた。

無数の光の走査、大量の緑色の光と、少数派の黄色の光。

彼が意識を集中するだけで、黄色の光がさらに数を減らしていき、緑色へと変わっていく。

今回は幸運なことに大掛かりな修正は必要なさそうだ。 

 

調整が軌道に乗った頃、ポツリ 

「…まさかウチでニュータイプを飼う事になるとはなぁ…」
ニュータイプのまがい物として造られたパイロットは、そうボヤいた。


全天周囲モニターは一年戦争開戦直後、ジオン公国内ですでに始まっていた。

 

そしてほぼ同時に、全天周囲モニターを最大限に活用できる「人間の開発」が、ジオン公国内で始まった。


どんなにモニターが高性能でも、パイロット=人間の視覚性能が高性能になるわけではない。
目という前を見るのに便利で後ろを見るのに不便な器官のせいだ。

その人間の器官の欠陥を取り払ってしまおうというのが、開発の主旨だった。
MS工場の事故で目を焼いた男が、最初の実験体。
それが彼だった。

機体に取り付けた多くのカメラの情報を、直接脳髄に送り込む「開発」。
それを「強化」の一種であった事を彼は終戦後に知ることとなる。

彼の実験は成功した。


しかし、彼以降の実験体は皆脳死し、計画は打ち切られる。
大規模なコストをどうにか昇華すべく、パイロット適正も認められた彼は偵察用MSを与えられ戦地へ。
戦地での彼の指揮は全てが的確だったが、工場上がりで強化の施された男の言う事など、現場の兵も指揮官も耳を貸さなかった。
ニュータイプを人類の革新とするジオン内で、擬似ニュータイプ能力を持った彼は「紛い物」の烙印を押されたのだ。 


終戦後も、残党内で様々な部隊をたらいまわしにされた後、彼は企業に偽装したテロ部隊へ配属される。
工場時代の知識や、指揮官としての能力から、前任の隊長の死後隊長に昇格。

実験兵器の試験運用も兼ねたこの部隊には様々なMSと兵器と備品が送り込まれた。
そして今回ニュータイプが送り込まれてきたというわけだ。

「嫌味の一つでも言ってやろうと思ったんだが…」


ピピ…と、そのニュータイプと同時に送られた来たヤクトドーガの映像へ脳内を切り替える。
すんすん泣きながら機体の整備をする少年(っつか少女)
あの阿呆どもにこき使われたか、セクハラを受けたに違いない。

「アレが人類の革新様かよ…」
苦笑いして吐き捨てると、うなじに繋いだコードを乱暴に引き抜いた。

コックピットか面倒くさそうに出てきて、人類の革新様の下へ向かう。


ポケットにはビターチョコレートと飴玉しか持ち合わせが無い。これで機嫌を直してくれると良いなぁ…



という脳内設定
ああ、長かったw

んじゃーねーえーっとねぇ…
まずはヲレも何がなんだか判らなくなるので、シンプルなすっぴんで。


下に続く